ホームページ制作には、コーディングやデザインに関する専門的な知見が必要です。そのため、制作会社やフリーランスに依頼する方法が一般的ですが、内製する企業も少なくありません。この記事ではホームページ制作における外製と内製におけるそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。
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ホームページ制作に必要な基本要素は、大きく分けて「HTMLファイル」「Webサーバー」「ドメイン」の三つです。HTMLファイルにはテキストやリンク、画像、CSS、JavaScriptなどが含まれており、ホームページの主体となるコンテンツが記述されています。WebサーバーはHTMLファイルを保存し、Webブラウザーから送信されるリクエストに応答するコンピュータを指します。ドメインはホームページを識別するアドレスで、「https://www.○○○.com」というURLであれば「○○○.com」の部分がドメインです。
一般的なホームページはHTMLでマークアップされたHTMLファイルで構成されており、ドメインをひも付けたWebサーバーにHTMLファイルをアップロードすることでインターネット上にホームページが公開されます。不動産で例えるなら、HTMLファイルが「建物」、Webサーバーは「土地」、そしてドメインが「住所」に該当します。建物に土地と住所が不可欠なように、ホームページも土地にあたるWebサーバーと、住所に当たるドメインがそろって初めて稼働します。
ホームページ制作を外部に依頼する場合、HTMLファイルの作成やWebサーバーの運用管理、ドメインのひも付けや更新などを制作会社が担いますが、内製する場合は基本的にこれらのプロセスを自社のリソースでまかなわなければなりません。
ホームページ制作にはHTMLやCSS、デザイン、SEO、UI/UXなど、幅広い分野にわたる専門的な知識と技術が求められます。そのため、ホームページを制作する場合は制作会社に依頼するのが一般的です。ここでは制作会社に依頼するメリット・デメリットについて解説します。
制作会社はホームページ制作に関する専門知識と豊富な経験を持つプロフェッショナルです。ホームページ制作は基本的に「企画」「設計」「デザイン」「コンテンツ制作」「実装」「運用・保守」という流れで進展します。制作会社は通常、デザインやコーディング、SEO、ライティング、写真撮影といった各分野の専門職を抱えており、それぞれの工程を専門家が担当するため、高品質なホームページを構築できる点がメリットです。
また、制作会社に依頼するメリットとして、コア業務にリソースを集中できる点が挙げられます。ホームページを内製する場合は人材確保やスケジュール調整、進捗管理などに相応のリソースを割かなければなりません。制作会社に外注することでそれらを任せられるため、企業価値の向上に直結するコア業務に専念できます。
制作会社に依頼するデメリットは、内製やフリーランスに委託する場合と比較してコストが高額になる点です。先述したように、制作会社は各工程を専門職が担当する場合が多く、ひとつのプロジェクトにさまざまな職種のスタッフが関わります。ホームページの制作費は人件費が大部分を占めており、開発工数が多くなるほど関わる人員も増加するため、費用が高額になります。
また、多くの職種が関わることから、修正や変更に時間を要する点もデメリットです。制作会社は複数のプロジェクトを同時進行している場合が多く、問題が発生した場合はスケジュールを大幅に見直す必要があります。特に組織規模の大きな制作会社ほど多くの職種が関わる傾向にあるため、スケジュールの調整が難航し、修正や変更に時間がかかるケースが少なくありません。
ホームページ制作を外注する選択肢としては、フリーランスへの委託もあります。近年は働き方の多様化が進んでおり、フリーランス人口は増加傾向です。それに伴って、エージェントサービスやクラウドソーシングなど、フリーランスに仕事を依頼しやすい環境も整備されつつあります。ここではフリーランスに依頼することによるメリットとデメリットを紹介します。
フリーランスに依頼することによる最大のメリットは、制作費を比較的安価に抑えられる点です。フリーランスのWebデザイナーは一人で活動している場合が多く、基本的に企画・設計から運用・保守に至る全工程を一人で担当(もしくは一部のみを外部に委託)します。そのため、制作会社と比較して制作費が安価な傾向にあります。
フリーランスのWebデザイナーは修正や変更、または打ち合わせなどに素早く対応できる点もメリットです。基本的にプロジェクトの進行を一人で担当するため、スケジュール調整が比較的容易であるほか、コミュニケーションの齟齬が発生しにくいという利点があります。また、フリーランスは土・日・祝日でも稼働している人が多く、休日でもメールの返信や修正・変更に応じてくれる柔軟性が期待できます。
一方、フリーランスに依頼するデメリットは信頼性と安定性です。フリーランスのWebデザイナーはスキルの個人差が大きい傾向にあるとともに、信頼できる人物を見つけるのは簡単ではありません。また、制作会社であれば専門職が担う各工程を一人で担当するため、特定の分野に関するスキルが不足していたり、依頼できる内容が限定されていたりするケースもあります。
優秀で信頼できるフリーランスのWebデザイナーを見つけたとしても、業務を継続して依頼できる保証はありません。条件の不一致や先方のスケジュール都合などによって受注を断られるかもしれません。体調不良でプロジェクトの進行が遅れたり、突然連絡が途絶えたりするリスクもあります。場合によっては特許関連や製品開発情報といった機密情報の流出につながるリスクも否定できません。
ホームページを内製する手段としては、HTMLファイルやCSSファイル、JSファイルなどを自作してWebサーバーにアップロードする方法、またはCMS(Contents Management System:コンテンツ管理システム)を導入して構築する方法が一般的です。ここではホームページを内製するメリットとデメリットについて解説します。
ホームページ制作を内製するメリットとしてまず挙げられるのが、外製と比較して制作費を大幅に抑えられる点です。例えばランディングページを委託する場合、費用の目安としては制作会社なら30万〜50万円、フリーランスで10万〜20万円程度が相場です。一方、内製する場合はレンタルサーバーの月額料金1,000〜3,000円と、ドメインの取得・年間維持費1,000~2,000円が最低限必要な費用の目安となります。
コーディングスキルを有する人材や、テキスト・画像などの素材が用意できる環境であれば、基本的にそれ以上の直接的な制作費は必要ありません。CMSの有料テーマやストックフォトサービスで画像素材を購入する場合でも、制作に携わる自社の人件費を除き、およそ1万〜3万円程度の予算で制作できます。また、コミュニケーションの齟齬が発生しにくく、修正や変更に素早く対応できるとともに、自社にノウハウが蓄積される点も内製のメリットです。
ホームページ制作を内製するデメリットとしては、コア業務に投入するリソースの減少が挙げられます。企業が市場の競争優位性を確立するためには、業績や収益性の向上、あるいは経営ビジョンの実現に直結する業務にリソースを集中することが重要です。ホームページ制作を内製する場合、コア業務に投入するリソースが減少し、競争力や顧客満足度の低下につながるリスクが懸念されます。
また、制作費を大幅に抑えられるといっても、それはあくまでもWebデザインに長けた人材を確保している場合です。高品質なホームページを制作するためには、コンバージョンに至る動線設計や回遊率を高めるコンテンツ配置、ユーザビリティを考慮したUI設計など、幅広い分野にわたる高度なスキルが求められます。こうしたスキルを有する人材の確保は容易ではありません。もし低品質なホームページを作成・公開した場合、信頼性の低下によって顧客流出を招く可能性があります。
ホームページは基本的にHTMLファイルで構成されており、HTMLやCSSを記述するコーディングスキルが不可欠です。しかし、CMSを活用することで高度なコーディングスキルがなくとも比較的簡単にホームページを構築できます。
Wixは全世界で広く利用されているCMSサービスです。直感的かつ簡単な操作でさまざまな機能を実装でき、ドラッグ&ドロップやクリック操作だけで簡単にホームページを構築できます。
基本的に無料で利用でき、Webサーバーのレンタルや構築が不要である点もWixのメリットです。一方、ドメイン取得に制限があったり広告が表示されたりするデメリットがあります。独自ドメインの使用や広告を非表示にするためには、有料プランに契約する必要があります。
WordPressは世界のCMS市場で60%以上のシェアを誇る人気のCMSです。オープンソースのため無料で利用できるのはもちろん、広告の表示やドメインの制約もありません。有料・無料のテーマやプラグインが豊富に用意されており、比較的簡単にホームページを構築できます。
Webサーバーとドメインを用意する必要がありますが、国内の主要なレンタルサーバーはWordPressのインストール機能を備えているため、専門的な知識がなくても簡単に導入できます。ただし、WordPressのテーマを自由にカスタマイズするためには、PHPに関する高度な知識が必要です。
JimdoはドイツのJimdo GmbHが運営するCMSサービスです。国内ではKDDIウェブコミュニケーションズがJimdoJapanとしてサービスを提供しており、直感的な操作で見栄えの良いホームページを簡単に作成できるサービスとして人気を博しています。
初心者向けのシンプルな機能性がJimdoの魅力です。一方で用意されているテンプレートが比較的少ないため、デザインが他社と重複する懸念があります。また、Webサーバーの用意は不要ですが、広告の非表示と独自ドメインの使用は有料プランに限定されます。
Google Sites(Google サイト)は、Googleアカウントを持っていれば誰でもホームページを作成できるサービスです。Googleが提供する各種機能と連携できます。例えばGoogleドキュメントで作成したコンテンツやGoogleマップの埋め込みなどを容易に実装できます。
ただしGoogle Sitesは簡易的なCMSという位置付けのサービスであり、閲覧できるブラウザーやWebページの階層に制限がある点がデメリットです。社内ポータルのような簡易的な情報サイトの構築には適しているものの、本格的なホームページ制作には適していません。
ホームページ制作はWebデザイン全般に関する専門的な知識と技術が不可欠であり、コア業務に専念するためにも外注するのが一般的です。一方でホームページを内製できれば、制作費用と管理コストを大幅に削減できます。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自社のスキルや予算などを考慮しつつ適した方法を選択しましょう。
ホームページ制作には外製と内製という二つの選択肢があります。外製は高品質なホームページを構築できる点がメリットですが、内製と比較してコストが高額になる傾向にあります。内製は制作費用を安価に抑えられるものの、専門的なスキルを有する人材を確保しなくてはなりません。
CMSを活用すれば専門知識がなくともホームページの内製が可能ですが、クオリティを担保するためには高度なスキルが求められます。競合他社との差別化を図るためにも、日本テレビアートが提供するクリエイティブ・サービスの活用をご検討ください。
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