サイトリニューアルは、デザインやサイト構造を見直すことでブランドの魅力を高め、訪問者の関心を引き上げる重要な取り組みです。この記事では、リニューアルの手順について、目的の設定から、計画立案、リニューアル実施に至るまでのステップを解説しています。さらに、失敗しないためのポイントについても取り上げています。
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企業のサービスサイトは、問い合わせや資料請求などリード獲得につながる重要なツールです。中には、運用を続けているうちに、アクセス数や問い合わせ数が減少してしまうことがあります。例えば、Webサイトのページ数が増加するにつれて、訪問者が必要とする情報を見つけにくくなってしまったり、掲載情報が古くなっていたりするケースです。
サイトリニューアルの目的は、このように効果が下がってしまったWebサイトを改善し、企業のブランドイメージの刷新やSEO対策の向上、さらにはユーザビリティの向上を実現することです。ひいては、より良いマーケティングを展開できます。「デザインが古いから」「長く運用しているから」などを理由にリニューアルするだけでは、成果につながりにくいことに注意が必要です。
サイトリニューアルは、マーケティング戦略の見直しやビジネスの変化によって、Webサイトの構造や仕組みを見直すタイミングにおこなうと効果的です。具体的には、以下のような状況が挙げられます。
・Webサイトへのアクセス数、お問い合わせ数の低迷
・コストの見直し
・リブランディングの実施
・新規事業の立ち上げ
・サイト運用の効率化
このようなタイミングでサイトリニューアルをおこなうことで、意義のある取り組みになります。
まずは、数値等を用いてWebサイトの現状や課題を明確にします。これにより、Webサイトを通じて達成したい目的に対する具体的な障壁が浮き彫りになります。これらの障壁を明確にすることで、リニューアル後の効果を評価できるようになります。特に重要なのは、「売上という目的に対して何がネックになっているか」という点です。売上向上のために必要な要素を抽出することで、今後のWebマーケティングの方向性やターゲットの定義が可能になります。目的が定まったら、達成するのに必要な指標(KPI:Key Performance Indicator)を設定しておくと、プロセスの中で改善すべき点が明確になります。
自社サイトの改善のためには、競合サイトの分析が必須です。優れた点を参考にする一方で、自社の独自性や既存の優位性を損なわないようにしなければなりません。競合調査のステップは以下の通りです。
1.競合サイトをピックアップし、調査項目を整理
2.競合サイトと自社サイトそれぞれの強み、弱みを差別化
3.差別化した内容をもとに自社のポジショニングを設定
このような分析をもとにリニューアルを行うことで、自社の強みを保持しつつ訴求力がアップしたWebサイトが実現できます。
「要件定義」とは、リニューアルの目的やコンセプトを明確にし、必要な機能、予算、スケジュールを整理する作業です。プロジェクトの方向性を具体化し、関係者間での認識をそろえるために、このステップは重要です。通常、要件定義は制作会社やシステム開発会社と連携しておこなわれます。
外注する制作会社とのコミュニケーションを円滑にするためには、提案依頼書(RFP: Request for Proposal)の作成がおすすめです。RFPとは、外注する制作会社に提案してほしいことをまとめた文書です。社内で決められた方向性や要望を外部に明確に伝えるのに役立ちます。
RFPに記載する主要な項目は下記のとおりです。
・プロジェクト概要
・会社や事業の概要
・作成時の要望や仕様
・解決したい課題や達成したい目標
・予算
・ターゲット
・理想の完成イメージ
・提案してほしいこと
・法務要件
・補足事項
ターゲットユーザーがどのようなコンテンツを求めて自社サイトにアクセスするのかを念頭に、サイトに掲載するコンテンツを考えます。ユーザーの認知段階によって必要なコンテンツが異なるため、求める情報を提供できるように検討します。
例えば、認知度の低いユーザーには、ホワイトペーパーやセミナー動画のような「課題解決型」のコンテンツが効果的です。他方、比較検討段階のユーザーには、製品やサービスの具体的な情報を提供するダウンロード資料や事例紹介が適しています。
サイトマップとは、サイトの構造をツリー図で示したもので「サイトのどこに何があるのか」を俯瞰して把握できます。まず、現状のサイトマップを作成し、問題点や課題を洗い出します。
例えば、長く運営しているサイトでは、ページ更新を繰り返してサイト構造が複雑化している可能性があります。現在のサイトの問題点を解決し、ターゲット層に訴求できる設計をすることが重要です。その上で、リニューアル後のサイトマップを作成します。
ワイヤーフレームとは「何の情報をどこに配置するか」を示す簡単な設計図です。ワイヤーフレームの作成を通じて、どのような情報がどこに配置されるとユーザーがわかりやすいかを整理できます。Webサイト制作では、詳細なデザインに取り掛かる前にこの図を作成するのが一般的です。
ワイヤーフレームが確定した後、PCやスマートフォンでの表示を想定した画面図(デザインカンプ)に落とし込んで、実際のデザイン制作へと進めていきます。
Web制作は「Web制作会社に依頼する」か「自社で内製する」かのいずれかで進めます。内製する場合、適切なプロジェクトマネジメントが遂行できる人材が必要です。社内にWeb制作の知見がない場合は、制作会社に外注するのがおすすめです。
外注することには、多くのメリットがあります。まず、SEO対策などマーケティングの専門知識を持つプロフェッショナルから支援を受けつつ、目的を明確にできます。SEO対策をすることで、検索エンジンでの表示順位が上がり、より多くの潜在顧客にリーチできます。
そして、制作会社にはデザインやライティングの細かいノウハウが豊富にあります。各領域において高い専門性を持つ人材がいるため、高品質な成果物を期待できます。同等のスキルを持つ人材を自社でそろえる難しさを考えると、これは大きな利点です。
さらに、社内リソースの圧迫を避けられます。プロジェクトに伴う作業負担を外部に委ねることにより、社内のスタッフは本来の業務に集中できるようになり、全体としての効率的にリニューアルを進められます。
Webサイトの公開前には、テストと確認を実施します。サイトの機能が正しく動作するか、デザインが意図した通りに表示されるか、そしてセキュリティ面でのチェックなどをおこないます。問題があれば修正し、サイトを公開します。
サイトのリニューアルは単に見た目が変わるだけではなく、企業としてユーザーに新たなメッセージを伝え、Webサイトの使い勝手を向上させるための機会です。リニューアル後に取り組むべき主要なアクションについて解説します。
サイトリニューアルは、今までリーチできていなかったユーザーに認知してもらう良い機会です。そのため、公開後はリニューアルの告知を速やかにおこないます。告知の手段は、メルマガ、SNS、プレスリリースなどがあります。新規機能やユーザビリティの改善など、ユーザーのメリットとなる変更点があった場合は積極的にアピールしましょう。
なお、リニューアル後のデザインの変化によって異なるサイトだと勘違いして、既存ユーザーが離れていってしまうことも考えられます。これを防ぐためには、新しいサイトの公開日など事前告知も必要です。
<サイトリニューアル後のお知らせ例文>
日頃より〇〇株式会社のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
この度、ホームページを全面的にリニューアルいたしました。
より使いやすいホームページを目指して、デザインとページの構成を見直し、新規機能を追加いたしました。
またスマートフォンやタブレットでの表示に対応しましたので、デバイスを問わずにいつでも閲覧いただけます。
これまで以上に、お客様に有益な情報をお伝えできるように努めて参ります。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
サイトリニューアルはSEOに大きな影響を与えることがあります。例えば、リダイレクト設定(新ページへ自動転送)が適切にできていないと、以前のページの評価が引き継がれず、検索順位が下がる可能性があります。そのため、公開後にはリダイレクト設定のミスがないかどうか必ずチェックします。
また、リニューアル前と比較して、内部リンクが減ったり、コンテンツ内のテキスト数が少なくなったりすると検索エンジンからの評価が下がることがあります。検索における表示順位の低下は、アクセス数の減少につながるため、公開後には定期的にサイトをチェックし、表示順位やアクセス数をトラッキングすることが必要です。
Webサイトの効果を測定し、必要に応じて改善をおこなうことが重要です。リニューアルオープン前に策定したKPIや目的そのものを達成できているかどうかを定期的に確認します。目標に到達していない場合は、コンテンツの改善やサイト構造の見直し、リスティング広告の出稿などを検討し、サイトのパフォーマンス向上に努めます。
サイトリニューアルを成功に導くために、押さえておきたいポイントは2点です。
サイトリニューアルで重要なのは「目的を明確にする」ことです。目的がぼんやりしていると、プロジェクト全体の方向性がぶれ、Webマーケティング戦略と乖離してしまう恐れがあります。また、目的を明確にしておかないと、プロジェクトの途中で新たな要望が出てきてしまい、制作の方向性が想定外に進んでしまうことも考えられます。プロジェクトの時間とコストを適切に管理し、計画通りにリニューアルを進めるためにも、目的の明確化は重要です。
Webサイト運営では、集客の手段として検索エンジンからの自然流入が不可欠です。SEO対策が不十分だと、検索エンジンの表示順位が下がり、リニューアル後のサイト訪問数が減少する恐れがあります。解決策として、リニューアル計画の初期段階から検索エンジンに評価されやすいサイト構造、適切なキーワードの選定、コンテンツの質の向上などのSEO対策を組み込むことをおすすめします。
サイトリニューアルは、自社のWebマーケティングをより良い方向へと展開していくために重要な役割を果たします。失敗しないためには目的の明確化やSEO知識の習得、そして計画的なプロジェクト運営をおこわなければなりません。これらを遂行する人材を招致・育成するのには相当の時間を要します。適切なタイミングでサイトリニューアルを実現するためにも、外注にて制作することを検討してみてはいかがでしょうか。経験やノウハウを持つ専門家に依頼することで、目的に合った効果的なリニューアルを目指せます。
日本テレビアートは、課題提示からデザイン、UI設計、コーディングまで、Webサイト制作をトータルでサポートします。日テレの番組サイト制作で培ったノウハウを活かし、ターゲットに合わせた効果的なデザインのWebサイトをご提案します。Webサイトのリニューアルにより企業の課題解決を促進したいとお考えの方は、日本テレビアートへお気軽にお問い合わせください。
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