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ロゴデザイナーの仕事| 有名な日本人デザイナーの紹介や依頼の仕方
ロゴデザイナーの仕事| 有名な日本人デザイナーの紹介や依頼の仕方

企業の名前を聞いた時、まずロゴが頭に思い浮かぶ方は多いのではないでしょうか。この記事では、そんな企業の顔となるロゴを制作するロゴデザイナーについて、仕事の概要や求められるスキル、実際にロゴ制作を依頼する際の流れなどを紹介します。

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ロゴデザイナーという仕事の概要

ロゴデザイナーは、企業やブランド、製品・サービス、アプリケーションといったさまざまなものの顔となるロゴをデザインする職業です。ロゴは企業の理念や価値観、ブランドイメージをデザインで視覚化したものであり、企業の知名度や好感度を向上させる役割を持っています。

広報やブランディング戦略に欠かせない存在であるロゴは、長期間の使用に耐え、消費者に親しみやすさとインパクトの双方を与えるデザインでなければなりません。そのためロゴデザイナーは、クライアントの要望をくみ取ってデザインするスキルだけでなく、広告やマーケティングの知識、論理的に物事を考える思考力、現代のデザインの潮流を読み取る情報収集力、新しいクリエイティブを産み出す創造力など、さまざまなスキルが求められる仕事です。

ロゴデザイナーとグラフィックデザイナーの違い

もともとロゴデザインはグラフィックに関連する仕事のひとつであり、グラフィックデザイナーの範疇でした。しかしながら、時代を追うごとに企業の広報戦略において「CI(Corporate Identity)」や「VI(Visual Identity)」といった概念が重視されるようになりました。

CIは「自社の理念や独自性をイメージやデザイン、メッセージとして発信し、自社の企業価値を高めていこう」という広報戦略を指します。またVIとは、自社や製品の特徴・個性を共通したイメージを通じて社会に広く浸透させようとする取り組みのことです。

ロゴのデザインにおいてもこれらの概念に対する深い理解と実践が求められるようになり、グラフィックデザイナーから派生してロゴデザイナーという職業が誕生しました。

有名な日本人ロゴデザイナーは?

有名企業のロゴをひと目見ただけで、「あの企業だ」と思い出せる方は多いのではないでしょうか。ここではそんな記憶に残るロゴをデザインした、国内の有名なロゴデザイナーをピックアップして紹介します。

佐藤可士和(さとうかしわ)

クリエイティブディレクターの佐藤可士和は、数々の有名企業のロゴを手掛けてきた、日本におけるロゴデザインの第一人者です。2006年にはユニクロのロゴデザインを改善し、企業イメージを刷新。当時不振だったユニクロの業績改善に大きく貢献しました。そのほかにも国立新美術館のシンボルマークデザインや、セブン-イレブンの新ブランドロゴなどを手掛けています。

クリエイティブディレクターとしても、「カップヌードルミュージアム」や「ふじようちえん」のトータルプロデュースを展開するなど、各方面で才能を発揮しているデザイナーです。

永井一正(ながいかずまさ)

永井一正は、戦後間もない50年代初頭から現代までデザインの第一線で活躍してきたグラフィックデザイナーです。三菱UFJフィナンシャル・グループ、アサヒビール、JAグループなど、日本でも著名な企業・団体のロゴデザインを手掛けています。

札幌冬季オリンピックでは、日の丸、雪の結晶、五輪といったマークを組み合わせた、新しい感覚を取り入れたデザインのオフィシャルマークが採用されました。ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ金賞や数多くの国際展でグランプリを受賞するなど、国内のみならず海外でも評価の高いデザイナーです。

原研哉(はらけんや)

原研哉は、「空(エンプティネス)」の概念を思想の中核に据え、さまざまなロゴを手掛けてきたデザイナーです。代表的な作品には蔦屋書店、講談社、ヤマト運輸、松屋銀座など、有名企業・ブランドのロゴデザインがあります。

また、無印良品のアートディレクターを務めて企業ブランディングに大きく貢献しているほか、日本の魅力を海外に発信するジャパン・ハウス(外務省所管の事業)の総合プロデューサーを務めるなど、幅広い分野で活躍しています。

ロゴデザインのポイント

普遍的なデザインにする

企業のイメージ定着に用いられるロゴは通常、一度制定してから長期間使い続けることになります。そのため、一時的な流行に乗っただけのデザインを採用することにはリスクが伴います。

流行を取り入れたデザインは、発表当初は世間の話題や関心を集めるかもしれません。しかし年月の経過とともにデザインが陳腐化し、人々の関心が離れてしまう可能性が大いにあります。

ロゴのデザインをする際は、どの時代でも通用する普遍的なデザインを採用し、モチーフに関しても流行に左右されないものを選定しましょう。時代を超えて愛されるようなロゴを作成できれば、ブランドイメージの定着に大いに役立ちます。

また、将来的な時代の変化を見越して、その時代に合った改良を施せるような可変性の余地も残しておくことも考慮しましょう。

シンプルかつ見やすいデザインにする

企業やブランドのロゴは、そのイメージやメッセージを伝えるために作られます。しかし、あれこれ要素を取り入れすぎると、逆に何を伝えたいのかがわかりにくくなってしまいます。色の使いすぎや奇抜なフォント、小さすぎる文字も、デザインの見やすさを損ねかねません。 ロゴを作成する際は、シンボルや文字といった各パーツのバランスに注意を払い、ひと目で相手にイメージが伝わるような、シンプルでわかりやすいデザインを心がけましょう。

オリジナリティも大切にする

企業やブランドを象徴するロゴの作成にあたっては、他の企業やブランドとの差別化を意識する必要があります。他と類似しているデザインは避けるべきであり、ロゴを通して他社との違いを明確に示すことが重要です。他社と差をつけることで、企業やブランドの独自性が際立ち、より強力なアピールが可能となります。
企業独自の世界観を表現できるようなデザインや文字の書体などを採用し、オリジナリティのあるロゴにすることが重要です。

ロゴデザインはプロのロゴデザイナーに依頼するのがおすすめ

デザインスキルやマーケティングの知識など、多様なスキルが求められるロゴデザインは、専門のロゴデザイナーに制作を任せるとスムーズに制作できます。

依頼の方法としては「クラウドソーシングで発注する」「個人のデザイナーに直接依頼する」「ロゴ制作会社に依頼する」などがあります。どの方法を選んでも、最終的なロゴの品質はロゴデザイナーのスキルに依存します。クラウドソーシングは価格を自由に設定できるというメリットがありますが、価格次第では適切なスキルを持つデザイナーが応募しない可能性もあります。

複数のロゴデザイナーが在籍する制作会社なら、デザイナーの選択肢が広がり、各デザイナーのスキルを比較検討して信頼できるプロに制作を依頼できる可能性が高まります。

ロゴデザインの依頼の流れ

デザイナーにロゴデザインの制作を依頼する際は、以下のような流れで進めます。

1.デザイナーに要望を伝える

まずはデザイナーと依頼する側(クライアント)が打ち合わせを行います。制作するロゴの内容や依頼料、修正の回数など、契約の内容について取り決めましょう。

この時、クライアントが「どのような意図でロゴを制作するのか」といった制作目的や、イメージしているデザインの方向性などを明確に伝えることで、デザイナーとイメージを共有でき、制作方針を定めやすくなります。

2.デザイナーからラフ案を受け取る

デザイナーは打ち合わせの内容を基に、複数のラフ案を制作します。クライアントは提出されたラフ案の中から、最もイメージに合っていると思ったものを選択します。また、この時点で修正や追加などの要望があれば、その内容を伝えて修正してもらいます。

3.制作進行

選定されたラフデザインを基に、デザイナーは完成品のロゴを制作します。事前に修正作業ありの契約を交わしている場合は、ロゴが完成した時点で一度クライアントに提出します。クライアントは完成したロゴを確認し、修正希望などがある場合はその内容をデザイナーに伝えます

4.最終チェック

一連の作業と修正が終わった後、デザイナーから完成品を受け取ります。完成したロゴが他者の著作権や商標権を侵害している恐れがないか、法務部や弁護士などへ確認を依頼します。

5.納品

問題がなければ、デザイナーからロゴの完成品が納品されます。この時、ロゴの使用規定や余白設定といった、実際に使用する際の規定を定めた「使用レギュレーション」が伝えられる場合があります。

ロゴデザインを依頼する際の流れや注意点については、以下のページでも詳しく紹介しています。

依頼するロゴデザイナーを選ぶポイント

ロゴデザインの依頼をする際は、次のような点に注意してデザイナーを選ぶようにしましょう。

実績やクオリティ

ロゴデザインはスキルが求められる作業です。そのため、制作実績が豊富なデザイン会社やデザイナーを選ぶ必要があります。

デザイン会社やデザイナーは、ほとんどの場合ホームページを持っています。そこでは過去の制作実績や完成品のサンプル(ポートフォリオ)を公開しています。そのため、「自社の要求するクオリティに達しているか」「自社のイメージに合ったロゴをデザインしてくれるか」といったことや、得意とするジャンルやデザインのテイストなどを依頼前に確認できます。

料金や納期・修正回数などの条件

依頼するデザイン会社・デザイナーや契約内容などによって、料金・納期・修正回数といった条件が変わります。特に個人デザイナーは、料金によって納期や修正回数が大きく異なる場合があります。契約する前に、これらの条件をよく確認しておきましょう。修正作業が契約に含まれていないと、提出されたデザインに不満があってもそのまま完成となってしまい、追加で修正を依頼しなければならない事態が生じます。

また、ロゴの著作権は完成した時点では制作者にあります。著作権の譲渡がオプションとなるのか、事前の契約料に含まれているのか、といったことも依頼先によって異なるため、必ず依頼前に確認しておきましょう。

ロゴデザインの相場や契約の詳しい内容については、以下のページで詳しく解説しています。

サポートの充実度

ロゴ制作では、クライアントとデザイナーの円滑なコミュニケーションが不可欠です。ロゴの制作を依頼する際は、クライアントへのサポートが充実している制作者を選ぶことが重要です。
クライアントの要望を細かくヒアリングする制作者は、依頼者の要望を正確に理解し、それに基づいて効果的なデザインを提供してくれます。これにより修正回数が減り、希望通りのロゴをスムーズに完成させられる可能性が高くなります。サポートの充実度を事前に確認するためには、制作者のウェブサイトから問い合わせることがひとつの方法です。

まとめ

ロゴデザイナーは、企業・ブランドの理念や価値観、ブランドイメージを伝えるロゴを制作する重要な職業です。デザインの優れたロゴは消費者の記憶に残り、企業の知名度や好感度を向上させてくれます。そのため、ロゴ制作を依頼するには依頼の流れをしっかりと把握した上で、実績や契約条件、サポートなどの選定ポイントを押さえる必要があります。

ロゴの制作を検討している場合は、ぜひスキルやサポート体制のしっかりした信頼できる会社にデザインを依頼しましょう。

日本テレビアート サービス概要資料

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