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デザイナーに依頼する費用相場まとめ
デザイナーに依頼する費用相場まとめ

デザイナーに仕事を依頼する場合の費用相場を知っておくと、予算も立てやすいです。プロダクトのブランディングにおいてデザインは極めて重要な要素であり、多くの場合は専門のデザイナーに仕事を依頼します。限りあるプロジェクト予算を適切に運用するために、各種デザインに関する費用相場を把握しましょう。

デザイナーに依頼する費用は制作物によって決まる

デザイン制作における費用相場はデザイナーや制作物の種類などによって大きく異なります。デザイン料はデザイナーや制作会社の需要と供給によって変動するため、明確な基準はありません。また、制作物の内容や案件の対応範囲によっても費用相場が異なります。

例えばWebデザインの制作工程は、「企画」→「設計」→「デザイン」→「コーディング」→「実装」→「運用」というプロセスを辿るのが一般的です。このプロセスにおける全工程をWebデザイナーに依頼するのか、それとも一部の工程を依頼するのかで費用に多大な差が生じます。

そのため、プロジェクトのデザイン分野に関する費用相場を把握したい場合、事前に制作物の内容と案件の範囲を明確化することが大切です。以下の記事でデザイナーに仕事を依頼する方法や注意点を解説していますので、そちらも参考にするとよいでしょう。

【制作物別】デザイン依頼時の費用相場

制作物別のデザイン料の費用相場は以下のとおりです。ただしデザイナーや制作会社によって費用は変動するため、あくまでも参考程度に留めてください。

Webサイトの費用相場は40万円程度~

10ページ前後のWebサイトであれば40万円程度が一般的な費用相場です。Webデザインはプロジェクト規模によって費用が大きく変わるため、100ページ以上のコンテンツ・記事が網羅されているサイトやECサイトでは100万円以上の費用が必要になる場合も少なくありません。費用の内訳としては、「ディレクション費用:全体の10%」「トップページのデザイン料:5〜10万円」「個別ページのデザイン料:1〜3万円」「コーディング費用:1〜3万円/1ページ」「ライティング費用:1〜3円/1文字」「バナー制作費:1,000〜1万円/1枚」などです。

LP(ランディングページ)やテンプレートを利用したデザインであれば、5〜15万円程度で制作できることもあります。また、月額5,000円程度のサブスクリプションサービスもあります。

ポスター・カタログ・パンフレットの費用相場は5万円程度~

ポスターやカタログ、あるいはパンフレットの制作など、コンピュータグラフィックを用いた印刷物のデザインはDTP(Desk Top Publishing)と呼ばれます。A4サイズ・片面・カラーの印刷物の場合、チラシ1枚あたり1万5,000~5万円程度が費用の相場です。A4サイズ×8ページのパンフレットの場合であれば、20~60万円程度が目安です。

A4サイズで8ページ程度のカタログを作成する場合は、30~70万円程度がデザイン料の一般的な相場です。A1やB1などのポスターサイズになると10~25万円程度のデザイン料を必要とします。別途で印刷費が発生するとともに、写真撮影の有無でも費用が変動する点に注意が必要です。

名刺・ショップカードの費用相場は1~3万円程度

名刺やショップカードなどの比較的小さなDTPは1~3万円程度が相場です。例えばテンプレートを利用するタイプの名刺デザインであれば、片面・カラーで3,000〜1万円のデザイン料+印刷費3,000円程度の費用で制作できます。

オリジナルの名刺デザインを依頼する場合は、1~3万円程度のデザイン料が一般的な相場です。プラスチック系や金属系といった紙以外の素材を利用する場合は高額になります。また、ロゴのデザイン制作から発注する場合は、後述するデザイン料が別途で発生する点に注意が必要です。

ロゴの費用相場は5~30万円程度

ロゴデザインを依頼する場合、一般的な費用相場は5~30万円程度です。ロゴデザインは差別化戦略や知的財産権などを考慮する必要があり、極めて独自性の高いデザインが求められます。そのため、デザイン料が比較的高額な傾向にあり、なおかつ費用相場の幅が広い点が大きな特徴です。

また、ロゴデザインは一般的に著作権譲渡費用が含まれており、それがデザイン料高額になる理由でもあります。ロゴデザインは企業のブランディングを左右する重要な要素のため、依頼するデザイナーや制作会社をよく吟味した上で選定することが大切です。

【職種別】デザイナーへ依頼する際の費用相場

デザイン分野の業種には複数の職種が存在し、それぞれに得意分野や主な役割が異なります。ここでは各デザイナーの役割の違いや、一般的な費用相場を紹介します。

Webデザイナーへ依頼する場合

WebデザイナーはWebサイトの設計や構築を担当する職種です。狭義ではワイヤーフレームの設計やデザインカンプの作成などを担当する職種を意味しますが、広義ではディレクションやコーディングなども含むWebサイトの制作業務全般に携わる職種を指します。

先述したように、一般的なWebサイト制作の費用相場は40万円前後です。大きな制作会社ほどディレクター・デザイナー・コーダーの役割が明確化されており、各工程を専門家が担当することで費用が高額になりがちです。フリーランスや個人事業主のWebデザイナーは全工程を一人で担当する場合が多く、制作会社と比較して費用が安価な傾向にあります。

グラフィックデザイナーへ依頼する場合

グラフィックデザイナーは雑誌やポスター、広告などのグラフィックデザインを担当する職種です。クライアントの要望やプロダクトのコンセプトに基づいて、見込み客にマッチしたデザインを考案することがグラフィックデザイナーの主な役割です。

雑誌や広告などのグラフィックデザインを依頼する場合、プランニング・ディレクション・デザイン・修正に関する費用が発生します。デザイナーによって費用の詳細は異なりますが、「プランニング費用:全体の20%」「ディレクション費用:1〜10万円」「デザイン費用:1〜10万円」「修正費用:デザイン費用の20~40%」が一般的な相場です。

UI/UXデザイナーへ依頼する場合

UIデザイナーは構成や操作性などの「使いやすさ」を、UXデザイナーはサービス全体の「顧客体験」をデザインする職種です。例えばWebデザイナーはスタイリッシュなデザイン性のWebサイトを構築できても、操作性に優れる構成やコンバージョンに至る導線を設計できるとは限りません。

とくにECサイトやLPではコンバージョン率の向上が極めて重要であり、その際に課題となるのがUI/UXデザインの設計です。WebサイトのUI/UXデザインを専門家に依頼する場合、トップページで10~20万円が相場です。10ページ程度のWebサイトであれば、制作会社で50〜100万円、フリーランス・個人事業主なら30~60万円が目安です。

DTPデザイナーへ依頼する場合

DTPデザイナーはコンピュータグラフィックを用いた印刷物をデザインする職種です。広告やポスターなどのデザインを手掛けるという点ではグラフィックデザイナーと同じですが、DTPデザイナーはPhotoshopやIllustratorを利用した印刷データの作成、または出版物の制作といった印刷領域に重点が置かれている点が異なります。

DTPデザイナーへ依頼する際の費用相場は案件の内容によって大きく異なります。先述したように、A4サイズ・片面・カラーでチラシ1枚あたり1万5,000~5万円程度、A1やB1のサイズなら10~25万円程度、名刺やショップカードなどの比較的小さな印刷物であれば1~3万円程度が目安です。

イラストレーターへ依頼する場合

イラストレーターはクライアントの要望に応じて挿絵や図解画を作成する職種です。書籍や雑誌、絵本といった出版物のデザインだけではなく、ソーシャルメディアやゲームのキャラクターデザイン、または映画やアニメーションのコンセプトアートの制作なども手掛けます。

イラストレーターは需要と供給によって費用に大きな幅があります。とくにフリーランス・個人事業主のイラストレーターはその差が顕著です。無名なイラストレーターの場合は、A4サイズのカラーイラストで1枚1万円程度が一般的な相場です。知名度の高いイラストレーターであれば、同じ内容で10万円以上というケースもあります。

デザイナーに依頼する費用が高くなるケース

デザイナーに仕事を依頼する場合、制作物の内容や案件の範囲が同じでも費用が高額になるケースがあります。例えば知名度の高いデザイナーや大手の制作会社に仕事を依頼する場合です。市場価値は需要と供給のバランスによって変動するものであり、人気の高いデザイナーや制作会社は希少性の原理によってデザイン料が高騰する傾向にあります。

また、詳細なリサーチやプロのカメラマンによる撮影が必要な場合、取材費や撮影費が発生するため、費用が高額になります。一例としてグラフィックデザインであれば、取材・撮影費の一般的な相場は3〜8万円です。通常よりも短期間での納品を依頼する場合も、特急料金が発生することで費用が割増になる場合があります。

クオリティだけではない! デザイナーに依頼するメリット

プロのデザイナーに仕事を依頼するメリットのひとつは、金銭的、時間的なコストを抑えられ、従業員が企業価値の向上に直結するコア業務に集中できる点です。人的資源や物的資源、資金といった経営資源は有限です。従業員がそれぞれの業務に注力できる形が望ましいといえるでしょう。

また、プロのデザイナーに依頼することで、自社のデザイン領域に関する課題について客観的なアドバイスをもらえることがあります。その知見に基づいて改善に取り組むことで、目標達成につながるデザインを創造できる可能性が高まる点もメリットのひとつです。

ビジネスにおけるデザインは極めて属人的な業務領域であり、求められるのは美麗なグラフィックやイラストを制作するスキルだけではありません。ユーザー動向の分析や競合他社との差別化戦略、コンバージョンへの導線設計などのマーケティング分野に関する高度な知見が求められます。

デザイン分野を専門とする企業、あるいはそれに該当する部門を有する組織以外は、経営資源の最適化を図るためにもデザイン業務の外製化を検討してみはいかがでしょうか。

まとめ

デザイン費用は制作物の種類や依頼する仕事の範囲によって変動します。Webサイト制作は40万円程度から依頼できますが、取材・撮影が必要なケースや高名デザイナーに依頼する場合は費用が高額になることもあります。このように、費用相場に幅はあるものの、時間的なコストを抑えられる点、プロ視点からのアドバイスを受けられる点など、プロのデザイナーへ依頼するメリットは大きいと考えられます。

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