社員インタビュー
幅広いデザインスキルと提案力でクライアント“らしい”コンテンツを提供┃ グラフィックデザイナー・矢田恵理奈
幅広いデザインスキルと提案力でクライアント“らしい”コンテンツを提供┃ グラフィックデザイナー・矢田恵理奈

グラフィックデザイン部でデザイナーとしてポスターや番組タイトルロゴなどの制作物を手掛け、現在はビジネスプロデュース室にも兼務で所属し、広報業務に携わる矢田恵理奈。彼女は独学で動画編集を学び業務で活用するなど、果敢なチャレンジ精神で多彩なクリエイティビティを発揮しています。

グラフィックデザイナーといえば広告代理店や出版業界で輝くイメージがあるかもしれません。そんななかで、なぜ矢田はテレビ業界を選んだのでしょうか? その背景には、テレビ業界だからこそ実現できるキャリアデザインと、クリエイティブにおける日テレアートならではのアドバンテージがありました。

志望理由は「エンタメから得た喜びを還元するため」

  • 日テレアートでグラフィックデザイナーになろうと思った経緯を教えてください。

矢田:学生時代からグラフィックデザイン学科で広告を学んでいて、当時は出版社のアシスタントとしてサイトのバナー制作や更新業務も担当していました。就職活動の際も広告を作れる会社に行こうと漠然と思っていましたが、もともとエンタメやファンカルチャーが大好きなこともあり、芸能やエンタメに携わる仕事がしたいなと思ったんです。

 それで考えついたのが、テレビ業界でした。たとえば新番組を告知するポスターや番組タイトルロゴ、販促グッズの制作など、私たちの身近にはグラフィックデザイナーのスキルが必要とされるシーンがたくさんありますよね。そうしたコンテンツを通して、今まで自分がエンタメから得た喜びをファンに還元したいなと考えたんです。

  • エンタメ好きに還元するという夢は叶いましたか?

矢田:昔の自分に少し胸を張れるかなと思う案件は、10代の頃憧れだった某女性グループの冠番組のポスターを手がけたこと。かつて客席から眺めていた方々と、今度は一緒にお仕事をする側としてファンの方々に還元できたことが嬉しかったです。

普段、ポスターラフは写真合成で作ることが多いですが、このときは衣装や設定が独特だったこともあり私が手描きしたイラストでラフ案を作って事前にお見せしたところ、タレントさんやスタッフさんから高評価を得たことが嬉しかったです。

ワンストップで対応した『あなグマくん』のデザイン制作

矢田はこれまでゴルフネットワークの初心者向けゴルフ番組「ゴルフのたすき」のマスコットキャラクター「あなグマくん」のデザイン制作や、CDジャケット制作、広告用バナー、BS日テレのキャンペーン用スポット動画の制作まで、ジャンルやメディアを問わず様々なデザインを手がけています。過去の仕事を聞いていくなかで、他社にはない日テレアートならではの特徴も見えてきました。

  • テレビ業界のグラフィックデザイナーは他の業界と比べて仕事の流れがどのように異なるかも教えてください。

矢田:一般的に広告を制作する場合、広告代理店のスタッフがディレクターやプロデューサーとしてクライアントと折衝し、フォトグラファーやデザイナーをアサインして制作現場を取り回すような分業制がほとんど。そのなかでグラフィックデザイナーは、レイアウトの制作をメインで担当することが多いかと思います。

 ですが、日テレアートの場合はアートプロデューサーやグラフィックデザイナーが主体となって、企画からクライアントとの折衝、現場での撮影指示、レイアウト制作、納品まで一気通貫で担当することが可能です。ゼロから完成まで、自分たちが主体となって取り組めるので非常にやり甲斐があります。私もディレクターとしてだけでなくプロデューサーとしての視点も持てるように心がけています。

 それから、番宣ポスターなどはタレントを起用してデザインすることが多いのですが、人物が登場するクリエイティブには写真撮影やデザインにおける独特のルールが存在します。テレビは人物あってこそのメディアなので、人物撮影に慣れているスタッフが多い点は私たちの強みのひとつだと思いますね。

  • 印象に残っている仕事として「あなグマくん」のデザイン制作を挙げていましたね。

矢田:思い入れのあるキャラクターですね。クライアントのジュピターゴルフネットワーク様がゴルフ初心者向けの番組を新しく制作するにあたり、「マスコットキャラクターを作れないか」とご相談いただいたのがきっかけでした。

 初心者向けの番組ということでしたので、親しみやすさや可愛らしさが感じられるように動物をモチーフにしようと思い、さらに既存のキャラクターにはないユニークさを持たせたいと思って「ゴルフ場で遊んでいたら球と間違えて打たれそのままホールインワンしてしまったクマ」という設定から考案し、キャラ制作に取り掛かりました。この案件ではキャラデザイン、ぬいぐるみ制作、LINEスタンプ展開へのネタ決め・デザインまでワンストップで制作しています。

 LINEスタンプ制作ではゴルフをしない人にも使いやすく、キャラクターの人となりが見える内容を心がけました。また、提案の際はラフ画像をほぼ実作業の下書きまで詰めて提案したことで早くにイメージを掴んでもらえたと思います。

▲ラフアイディアとして提出した案
実際に販売されているスタンプ。ほとんど差がないことが分かります
  • キャラクター案件で他に印象深いものはありますか?

矢田:人気バラエティ番組派生コンテンツのグッズ案件です。こちらはSNSでコンテンツの反響を知って興味を持ち、登場人物をキャラクター化したイラストを自分で描いて先方にプレゼンしたところ感触が良く、実際に私のイラストをグッズ展開することになりました。

 一般的にグッズ制作ではいくつもの工程や打ち合わせが必要ですが、8割方完成しているキャライラストを企画段階で制作したことで、こちらも先方に早くに具体的なイメージを掴んでもらえたのが実現のポイントだったと思います。最終的に他のグッズや、ビジュアルデザインも弊社で手掛けました。

 提案したイラストを様々な媒体に展開することができた事や、コンテンツに期待している人のSNS投稿を見て励まされたりしながら作業できたのが思い出深いです。

やりたいことに挑戦できる環境が自身のスキルにつながった

グラフィックデザイナー自身がプロデューサーやディレクターを兼務し、納品まで進める座組みは、一般的な広告業界の流れと比較すると極めて珍しいといえます。多彩な業務に積極的にチャレンジするその原動力はどこにあるのでしょうか。

  • デザイナーの領域を超えて仕事をしたことで得た学びはありますか?

 矢田:グラフィックデザイナーとしてという枠組みではなく、自分が仕事をする上でできることを増やそうと心掛けているからこそ、色々なことに挑戦したくなるのかもしれません。

 それから、自分ができることを会社に提案したら仕事に繋げられる社風もあるんです。私も以前、動画編集に挑戦しようと思い、自分で勉強して番宣のショートムービーを作りました。そちらを日本テレビ宣伝部の方に観て頂いた結果、SNS広告のプロモーション動画として採用して頂いたことがあります。

グラフィックデザイン部にはCGに強い人やWebデザインに長けている人まで、多様なスキルを持っているスタッフがいて、学ぶ環境も整っています。多彩なメンバーと日テレアートの“挑戦できる社風”がスキルアップにつながっているとも感じますね。

  • 現在はビジネスプロデュース室にも兼務で所属していますが、どのような業務をしていますか?

矢田:ビジネスプロデュース室では日テレアートのインスタグラムのクリエイティブディレクションや、企業広報のデザインディレクションを担当しています。最近はインスタグラムの投稿の記事を担当することもありますね。今後はマーケティング面も勉強して自分の武器にしていきたいです。

コンテンツ“らしさ”を重視しつつ、小回りの効く対応力を活かしたい

幅広いデザイン業務を担当してきた経験は、クライアントへの提案にも活かされているようです。デザインにおいてはクライアントの要望をいかに落とし込むかが重要ですが、そこにも矢田ならではのこだわりが感じ取れました。

  • クライアントワークの際、先方の要望を汲むために気をつけていることはありますか?

矢田:たとえば先方から「可愛くしたい」という方向性を頂いたとして、ひとくちに可愛いと言っても様々な可愛さがあるものです。色々な「可愛いさ」を引き出しとして持っておき、自分らしさを加えていくつか案を提出することがあります。とはいえ、そのクライアントやコンテンツが持つ“らしさ”を重視するのが大前提。我を出すとしたら、クライアントのニーズを踏まえたうえでデザインすることを忘れてはいけないと思います。

グッズ制作の場合は、自分がファンなら欲しいかどうかを考えながらデザインするようにしています。そうやって、うまく自分好みの案が通ったときは嬉しいですね。

  • これまでも様々な案件を手がけてきましたが、今後はどういったことにチャレンジしたいですか?

矢田:今後は日テレのグループ会社に限らず、WebやCG、舞台セット制作などジャンルを問わず幅広い案件を手がけていこうと全社的に考えています。どんな仕事でも根幹となるのは基礎のデザインの部分ですが、これは日テレアートが最も得意とする領域です。コーポレートサイトのリニューアルなど大型の案件だけでなく、ロゴやバナー制作のみのご依頼にもクイックに対応できる私たちならではの小回りの良さも活かしていきたいですね。

 たとえばビジネスプロデュース室が発足してから手がけた案件のなかに、企業説明会で流す動画の編集を依頼されたことがあります。このとき、企画段階でキーポイントとなるイラストをお見せすると、動画の方向性やテイストが明確に見え始めたんです。企画の根幹に関わるデザインがあれば、クライアントもイメージがつかみやすくなる。こうした場面に立ち会ったとき、これまで身につけた自分のスキルが役に立てるのではないかと思います。


日テレアートではセットデザインはもちろん、グラフィック、CG、Web制作など総合的なクリエイティブ制作がご提案可能です。 お気軽にご相談ください。

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